アルバイトは白状するのか?
前回から続きます。アルバイト学生のメガネのなかの目が緊張感で落ち着きません。
なにがあった?言うんだ!さあ、私のトイレをノックもせずに開けた大胆さで、言ってみなさい!
口をひらくアルバイト。そうだ、白状しろ。
「あ、あの……トイレお借りします!」
アルバイト、トイレに突進。くそっ、ヤツはトイレをガマンしていただけなのか。すると、その瞬間、作業員が振り向きました。
「はい、これですべて終了しました」
「えっ? あ、そうですか……」
なんだか不可解なまま、返事する私。さっきの音はなに?って聞きたいけれど……。
「しばらくはちょっと臭いがするかもしれませんが、2、3日するとだいじょうぶだと思います」
あまりに爽やかな笑顔。よけいなことを詮索するのが悪いような……。
「またなにかありましたら、ご用命ください」
ふたたび、笑顔がキラリ。私は尋ねるきっかけを失ってしまったのです。
作業員は笑顔のまま、アルバイトは最初から最後までぼうっとした顔のまま、帰っていきました。
私はすぐにエアコンの内部を調べてみました。
ガタン!は、なんの音なのか。「あっ!」は、なんのトラブルなのか。不明でした。
見かけはなんでもないエアコン内部に、はかりしれない秘密が眠っている気もします。でも、とりあえずちゃんと動いているようです。